この記事の監修者
仲間 幸所有資格外壁アドバイザー
外壁塗装会社で営業を15年経験。その後、独立して外壁塗装専門の 一括見積りサイトを立ち上げる。
外壁の塗装方法には様々な方法がありますが、古代ヨーロッパの時代から受け継がれている技法として「スタッコ仕上げ」と呼ばれるものがあります。
ここではスタッコ仕上げの特徴やメリット・デメリットについてご紹介します。
スタッコ仕上げの特徴について
スタッコ仕上げとはモルタル工法の一種で、表面に不規則な凹凸のあるザラザラした外壁であり5~10mmくらいの厚みを持たせたものです。
見た目にはリシン仕上げとよく似ていますが、リシン仕上げは仕上がりが薄いのに対してスタッコ仕上げは厚いため仕上がりに重厚感があります。
外壁にモルタルや合成樹脂などを塗った後に砂や砂利などの骨材を混ぜた仕上げ材を吹き付けて、そのまま乾かす「吹き放し仕上げ」と吹き付け後に表面をローラーで抑える「凸部処理仕上げ」の二種類があり、仕上げ材をより厚く吹き付けて凹凸面を強調する方法もあります。
メリット・デメリットについて
スタッコ仕上げのメリットは耐久性が高いのにコストパフォーマンスが良いことです。
表面が5~10mmと分厚いため壁自体の継ぎ目をカバーでき高い耐久性があるのに、比較的費用は安くすみます。
また凹凸のある表面で仕上げるためデザイン性が高く厚みがあることから重厚感や高級感を演出することができ、職人がコテを使って仕上げる方法であれば石造りのような風合いを出すことも可能です。
デメリットとしては表面に汚れが付きやすく、下地となるモルタル壁がひび割れを起こしやすいことが挙げられます。
スタッコ仕上げは表面に凹凸があるため雨風や雪などの影響を受けやすく黒っぽくなる箇所があり、明るい色の塗料であればあるほど汚れが目立ちます。
そのため汚れを目立たせないためには暗めの色を選んだ方が良いでしょう。
最近では下地のひび割れを防ぐために伸縮機能やホコリを寄せ付けない光触媒機能、暑さ・寒さに強い高断熱機能など様々な機能を強化したスタッコ材もあります。
スタッコ仕上げを選択するときはメリットをより際立たせてデメリットをカバーできるような色や材料を選んでみてはいかがでしょうか。